すっかり放ったらかした台湾旅行のことを少し。
3/5〜9に台湾旅行に行ってきました、もちろん中国語は喋れません。初日と最終日はほぼ移動のみですので正味3日間。緯度で言うと沖縄よりも少し南にある台湾は暖かいと聞いていたが、少し肌寒かった、そして雨が多い。中国に比べると非常に親日的。
2日目はツアーの台北市内観光。孔子廟や中正記念堂(蒋介石記念館)、忠烈祠(台湾版靖国神社)、故宮博物院などを駆け足で回る。まあ、下見みたいなものでした。忠烈祠で見た衛兵の交代式は凄かった。一糸乱れぬ行進や瞬き一つしない衛兵の様はすごかった。軍隊のストイックな様式美なんだろう。夜は夜市に出かけ、屋台で晩ご飯。こういう風情もなかなか良かった。
3日目、終日自由行動。九份の町並みを歩く。「千と千尋の神隠し」で両親が豚になる町のモデルになった土地。昔は金鉱がありゴールドラッシュに沸いたらしい。台湾の鉄道にも乗った。夕方からteipei101(高さ500mの現在世界1の高層ビル)へ。エレベーターでほんの数十秒で展望階まで上がってしまう。度を超えた超々高層ビルはもはや理解不能。
4日目、終日自由行動。ずっと故宮博物院。世界4大博物館の一つ、中華文明の至宝が眠る博物館。日本がまだ旧石器時代だったころに高度な文明が芽生え、発展してきた歴史が感じられます。人類ってすごいです。もっと見ていたかった。
駆け足の旅行記録でしたが、台湾で感じたことをいくつか。
・コンビニのレジ袋は有料。進んでいるのかはわからないが、見習うべきだと思った。
・地下鉄(MRT)のチケットは広告が印刷されていて、たぶん再利用される。エコだな。
・原付が多い。中国の自転車が原付になった感じ。排気ガスでマスクが必須なのは×。
・ミスドは大人気。
ここからはちょっと政治的な話も絡みつつ。
台湾は正式には中華民国。つまりは孫文が打ち立てた清朝を継ぐ中国の正当な政府(を主張)。で、第二次大戦後の内戦に敗れて大陸から一時退却してきた(となっているので、国土は台湾を含む清朝が支配していた中国全土)。つまりは、政府も元は「征服王朝」。では、その前はと言うと日清戦争〜第二次大戦までは日本の植民地支配。その前は清朝が、明の残留勢力を討伐してそのまま支配(17世紀〜)。歴史的にはそういう経緯。もちろん今も、中国との緊張もある。ちなみに、以上の経緯から台湾では沖縄は琉球という清朝と交易のあった国家であり、空港は「okinawa 琉球」と表記される。
さて、蒋介石と言う人は、偉大な英雄なのかも知れないが、事実上の独裁者で武力弾圧もしたし息子を後継者にもした。余談だが息子の蒋経国は優れた人物で、民主化と経済発展の基を作り、政府と在来台湾人との融和を進めたらしい。民主化されたのはこの15年くらいの話。個人の功績を讃えるのに中正記念堂なんていうものを作っちゃうあたりは、どこぞの金さん一家と変わらん。
そもそも台湾の国際的な位置づけは中国の一地方で、国ではない。歴史的、政治的に微妙なこの地域がこの先どこに向かうのか、興味が尽きないところです。