Macworld Expo 2008 基調講演

毎年恒例、スティーブ・ジョブズ氏によるマジックショー。

今年の新製品は大きく4つ。MacBook Air、Time Capsule、iTunes Movie Rentals、iPhone/iPod touch/Apple TVのアップデート。

MacBook Airは自称世界最薄のノートPC。スペック的にはありふれているが、ともかく薄い、そして美しい。そしてそのための割り切りもアップル的。有線LAN、FireWireを切り捨て、CD/DVDもオプションに。後者は他のマシン(win/mac)の光学ドライブを割当るという技術は驚きかも。お値段も張ります。

Time Capsuleは無線LANルータ+HDD。仕組みは知らないが、OS X Leopardのバックアップ機能「Time Machine」と自動で連動するらしい。500GBで35,000円なら悪くないかも。

iTunes Movie Rentalsはネット経由で一定期間ムービーを視聴できるサービス。秀逸なのはPC上ではなく、AppleTVやiPodシリーズとも連動すること。新作もあり、HD品質もあり。しかし当然アメリカ・オンリー。日本上陸はいつのことやら。

iPhone/iPod touch/Apple TVのアップデートは上記ムービーサービスへの対応。しかしiPod touchの有料アップデートは、今までなかったGoogleMapやメール、メモなどの機能と追加。しかもSafari経由ではなくアプリとして。公衆無線LANの未発達な静岡では真価は発揮されないが、未来を予感させるのに十分なアップデート。即購入。

と言うことで、予想の範囲内と言えばそうですが、見るべきものも多い基調講演だったようです。
個人的にはMacBook Airが、一部の噂であったようにタッチパネル操作(予想サイトではMacBook touchなんて言われてました)だったら高くても飛びついたかな。iPod touchの操作感を持ったPC、これはもうSFの世界ですよ。そういう近未来のPCを期待してたので、ちょっと残念です。

そして、本日付けでMS Office 2008 fo Macの発売。UB対応の大物ソフトでは最後尾ですが、こんどのパワポはすごいらしい。これも楽しみです。

【映画な日々】Little DJ 小さな恋の物語

こんな青春、なかった。

例によって、青春ラブストーリー。そしてお涙ちょうだい的要素満載。どうしてこういう話が好きなんだろうと思うんだけど、好きなんだからしょうがない。ストーリーを分かりやすく言えば、セカチュー。

時代設定が良いね。舞台は1977年、ラジオがまだ輝いていた頃。大人になったヒロインが働いている時代も1993とかそんなの。高校生の時は放送部だった私的には何となく親近感があったりして。ラジオ番組にハガキを書くっていう感覚、世代的にさすがにないのだけれどね。ともあれラジオです。

人物的には松重豊さんが演じる捨次が秀逸。なんか怖いんだけど憎めないおっさん。以外といい人だったりする感じ。神木君演じる太郎は初々しいというかいじらしくもあり、福田麻由子演じるたまきは本当に可愛らしい。設定が中学生、そんな時代だった気もするし、実際はどうたったか定かではない。でも、年上の先輩に憧れるって気持ちは、わかるな、うん。

難しい芸術論を並べると、何もでなくなるんだけど、甘酸っぱさと、ラジオっていいね。そんな気持ちが感じられたら、それはそれで幸せ、そんな感じ。

スタッフ
監督:永田琴 脚本:三浦有為子 原作:鬼塚忠 音楽:佐藤直紀
プロデューサー:森谷雄 撮影:福本淳 照明:市川徳充 美術:佐々木記貴 編集:今井剛

キャスト
神木隆之介,福田麻由子,広末涼子,佐藤重幸,村川絵梨,松重豊,光石研
小林克也,西田尚美,石黒賢,原田芳雄 他

オフィシャルサイト http://www.little-dj.com/
Little DJ 小さな恋の物語@映画生活

終わりは始まり

一つの終わりは、次への始まり。別に、悲しいことでもない、かもね。

2008年、ひとつ時代が終わるのかもしれません。何がって、ビル・ゲイツ氏が今年で引退。世界一の金持ち、MS帝国の暗黒皇帝、元祖パソコンオタク。彼の功罪は、いろいろあるでしょうが、時代を作った人物であることに間違いはないわけで。でもMSは好きになれないな、何となく。WinMeの印象が悪すぎた。

そして、この2月でネスケのサポートが終了。インターネットの普及期に一時代を築いたブラウザも遂に終焉を迎えます。エンジン部分はfirefoxとして生き続けるとは言え、やはりネスケの名前が無くなるのはちょっと寂しい気もします。MSが本気になったら、とんでもないことをやらかすことがわかったブラウザ戦争、本気のMSは3世代目からが怖いですよ…。

ビルGが去るMSはそれでも業界の巨人であり続けるだろうし、ネスケの去るブラウザ界も大きなシェアの変動はないでしょう。他方で、SilverlightとかAIRとか、本格的に広まり始めるかもしれない。

始まりは終わり、終わりは始まり。2008年は、どんな年になるのでしょうか。

想像力…

ホントに子どもにはかなわない

本日は会社の新年会。顔出して早めに引き上げるつもりがハマりました、会社の人の子どもに。何というか、あの想像力というか、発想はどこから生まれてくるのか。UNOのオリジナルルール?新しいゲーム?なんかを生み出してしまうところはもう脱帽です。

大人になって、規制とかルールとか、そういうものに縛られている反面、守られているのを実感します。そこをはみ出さなければ良いわけですから。子どもにはそういうルールがない(と大人からは見える)。善し悪しはともかく、子どもと遊んでてそう思ったしだい。

しかしね、1番効いた言葉は「おじさんって言ったら可哀想だよ」。……おじさんですが何か?

2008年、自分的キーワードは”1.1″

今年の想いは”1.1″。

2007年の会社(前のね)の抱負、「1」をテーマに各自が設定したんですが(営業は売り上げ10%upとか)、今年はそれを受けて”1.1″。「昨日よりも少しだけ進んだ自分」「平均を1としたらそれよりちょっとだけ進んでる自分」そんな気持ちの表現です。あと”web2.0″へのアンチテーゼ、使う人のサイドが2.0に達しているのかという想いから、まずは1.1から。

私自身は新しいものが好きだし、新製品にも飛びつくし、それで痛い目にも遭うし、でも後悔しないし、負けないし。ブロードバンドの普及から約5年、web業界も大分変わりました。インターネット広告の伸びとか社会がネットをもっと利用しようとしている。でも、なんかこの業界ウサンクサイというか、何というか。

世の中(の多数の人)はそんなにwebを必要としていないかもしれない。そういう気持ちとITってなんだろうとか社会的意義とか考えてみて……、でももっとアナログなことって大事じゃないかと思う。そんな気持ちを表す言葉が”1.1″。

そんなわけで、今年もよろしくお願いします。

2008年に間に合いました

今日からブログを復活させます。

春先は生活の変化もあって、結構ブログ書いてたんですが、いろいろあって止めちゃいました。仕事が忙しくなったのと、横やりと、飽きたのと…そんな感じです。が、せっかくドメインを取ったんだし、業界的にもwomとかsmoとかいろいろあるし、何もしないのももったいないかと。

やろうやろうと思っていて、なかなか手が付けられなかったブログの復活。なんとか2007年の最後に間に合いました。おいおいデザインをいじったりしていきます。来年は週1くらいでは更新したいと思っています。

映画な日々【ダイ・ハード4.0】

ダイ・ハード4.0

★★★★[80点](0100点)

これぞエンターテイメント、2時間ほとんどアクション。

全米を襲うサイバー・テロ。FBIのシステムがハッキングされる。マクレーン警部補(ブルース・ウィリス)は、容疑者候補のマット(ジャスティン・ロング)を逮捕しようするが、テロリストの襲撃(外部ハッカーの暗殺)に巻き込まれる。交通・通信はマヒ、政府も機能停止の中、マクレーンが立ち向かう。

そんなわけで、12年ぶりのダイ・ハード。 相変わらずマクレーンはぼやく、家族は巻き込まれる、でも年はとったかな。マクレーンは何発銃弾をぶっ放したのかわからないくらい撃ちまくるし、つまりは アクションをする相手がいるわけで、ヘリは投入するし、日本人らしき女忍者(くのいちではない)はいるし、そのへんは無茶苦茶と言うか、サイバー・テロっ て感じはどこにもないのだが、ともあれ、シリーズ最新作を満喫できます。

まあ、ダイ・ハード シリーズに誰も「電脳戦」とか「サスペンス」なんて求めていないわけで、期待を裏切らないアクション映画です。

映画な日々【パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド】

ジャック船長が帰ってきた!でも、3時間は長いっす。

パイレーツ・オブ・カリビアンの完結編。前作が完結編への壮大な前振りだっただけに、展開が気になります。前作で海の怪物デイヴィ・ジョーンズ(ビル・ナイ)に捕らわれたジャック・スパロー(ジョニー・デップ)。海賊を殲滅しようとする東インド貿易会社のバケット卿に対抗するため、彼を救出をめざして、ウィル・ターナー(オーランド・ブルーム)、エリザベス・スワン(キーラ・ナイトレイ)、バルボッサ船長(ジェフリー・ラッシュ)らが奮闘する・・・が。ってのが今回のお話。前々作はともかく、前作を見ていないと全く楽しめないでしょう、親切な復習シーンなんてナッシンです。

ともかく、展開が目まぐるしいんです。まぁ、裏切りの連続。誰が裏切っているのか、攻守が忙しいくらいに入れ替わります。3時間という長尺なのに、飽きないと言えば飽きないが、今一つ深みがない感じもします。海賊たちの最終兵器(?)のアレも??って感じだったし。あと、前作や前々作に比べてアクションの見せ場が少ない気もするけど、ストーリー的に仕方がないかとも思う。もちろんクライマックスの戦闘シーンは大迫力です。

どうでしょう、これが、パイレーツ・オブ・カリビアンの完結編として良かったのか。もっとバカっぽくって、コミカルで、飄々としたジャック船長を期待していたのに。その分、オーリー扮するウィルやバルボッサが主役食ってるぐらいの存在感です。うーん、微妙。いや、面白かったんですよ、でも、これならパイレーツ・オブ・カリビアンでなくても・・・って思えてしまうんです。

あと、終電の関係でエンドロールの最後まで見てません。何があるかはネタバレサイトを見ればわかりますが・・・。蛇足かな。

日記【「有機美術美術館へようこそ」によせて】

我らがさとうさんの処女作と僕たちの10年に捧ぐ。

まずは出版おめでとうございます。わが家にもamazonより配達されて参りました。本を見て思うのは、実際のさとうさんを知っているからか、なんか、くすぐったいと言うか、へんな恥ずかしさがあります。いや、実物もスバラしい方なのですが、本になるとちょっと違う人のようで・・・。

著作の内容は、業界の有名サイト「K.Sato’s Official Web Site」の名物コーナー、「有機科学美術館」を増補・加筆したもの。有機化学という些かマニアックな世界を、分子の美しさと化学者の人間模様など、あまり科学的でないところをフィーチャーして面白く解説する、素晴らしいものです。そこの中高生諸君、買いたまえ。そして化学の道を志すのだ。まぁ、ともかく、一般人にも面白く、化学をちょっと身近に感じさせるナイスな一冊です。

さて、そんなさとうさんとも十年近いお付き合いです。というのも、さとうさんのサイトが98年のスタートなので。あのころ、みんなこぞって自分のサイトを立ち上げましたが、今でも運営しているのはさとうさんくらいでしょう。継続が力だったかはわかりませんが、10年近く続けているからこそ、書籍化も実現したのでしょう。それだけでも実はすごいことですよ。

そんなさとうさんが、上梓の挨拶に東大のエライ先生とお話するのに、脳をフル回転させて・・・って話。すごく心に響きました。日本のトップの頭脳に触れるということ、2割ほどしか理解できない話、それはすごく知的好奇心を刺激することなんじゃないかと。カミナリに打たれたって感じでしょうか。なにより、東大には美女が多い云々なんて、落とさなくてもいいのに落とさずにはいられないトークが大好きです。

著作の話をロクにしていない、そして、決してオススメトークになっていないのはお許しください。みんなさとうさんが大好きです。その大人げなさと、じつはすごく大人なところに、乾杯!!

読書な日々【情報編集の技術】

「いまも変わらぬ編集のかんどころ」っていう第3章のタイトルに負けました。

著者の朝日新聞の記者時代から、編集長として携わった雑誌時代を回顧しつつ、編集の役どころや醍醐味が語られる著作。ネット時代の誰もが情報発信者となる時代の「編集」が主題。初版が2002年なので、ネットに関する言及に関してはちょっと古い部分もありますが、「編集のかんどろ」に関しては些かも古くなっていないと思われます。

第1部「みんなが編集者になる時代」では、編集によって記事はいかようにも変わることが、新聞記者時代の例を挙げながら語られます。些細な三面記事も編集次第で一面記事に匹敵する記事になるって凄くないですか。
第3部「いまも変わらぬ編集のかんどころ」では、タイトルのつけかた、中見出しの入れ方、インタビューの編集など、普遍的な編集技術が見どころです。

誰もが表現者になる時代に、読ませる文章を書く技術は、ますます重要になるのでしょう。そこに気付ける人と気付けない人、小さいようで大きい差が生まれるんでしょうね。とかくSEO対策だとか、技術論的なアプローチであふれ返るネットの世界では。

「情報編集の技術」矢野直明著/岩波アクティブ新書(2002.5.7初版)