ダメ漫画家に自分が重なるだけに甘く、心が切なく、でもちょっと前向きな気持ちになれる。(ただし、私は昼からビールは飲んでませんよ)
ダメ漫画家とは言え編集に言われるままの良くもなく悪くもない作品を読み切りで書くって状況、どことなく自分の置かれていた状況に近くて胸が痛みます。会社が求める仕事を言われるがままに、嫌々でも何でもとにかくこなす。そのうち自分が何をやりたかったのかわからなくなってくる。ダメ漫画家と似ている自分。
そんなダメ漫画家も編集さんにお尻を叩かれつつ、少女時代を振り返りながら漫画を書きたいという気持ちを取り戻していく時の台詞、「わたし友達のはなし、書いてもいいかな」。ちょっとジーンとします。
「ここじゃないどかかに、自分の居てもいい場所がきっとあるはずだ」。自分はどうなんだろう。自分のやりたかったことってなんだったろう、自分の居場所ってどこだろう。今更自分探しはしないけど、今の自分もなるべくして、望んでなったはず。だから、ここからできることがあるはず、なんて思ったり。
男の私にはわからない世界かもしれませんが、甘酸っぱくてちょっと胸がキュンとなる少女時代。「女の子ものがたり」はきっと明日がんばれる、そんな気持ちにが沸いてくる映画だと思います。
シネマトゥデイより
ストーリー:36歳の漫画家の高原菜都美(深津絵里)は、昼間からビールを飲み、たらいで水浴、ソファで昼寝をするなどスランプから抜け出せない生活を送っていた。新米編集者の財前(福士誠治)にも愛想を尽かされ、キツイ一言を言われてしまうが、幼いころに過ごした友だちとの思い出にふけるうちに、菜都美の心が徐々に変化し始める。【スタッフ】
監督・脚本: 森岡利行
プロデューサー: 西口典子 / 菅野和佳奈
原作: 西原理恵子
撮影: 清久素延
美術: 山下修侍
衣装: 安野ともこ
編集: 菊井貴繁
音楽: おおはた雄一
主題歌: 持田香織
照明: 横道将昭
録音: 矢野正人【キャスト】
深津絵里
大後寿々花
福士誠治
風吹ジュン
波瑠
高山侑子
森迫永依
板尾創路
奥貫薫 他