「被災地の驚異的な復興に外国人が驚嘆」云々の話、いい話ですよね。ですが、日本人としてはその“続き”をちゃんと考えなければいけないと感じます。
確かに瓦礫は片付いたように見えます。しかし、瓦礫がなくなったのではなく、別の場所にまとめて山積みされています。そして、その焼却処理をめぐっては、「被災地だけでは処理できないほど膨大であること」「被災地域以外では処理の受け入れをめぐり地域を二分するような論争になっていること(※)」を忘れてはいけません。
受け入れにあたっては、住民の方々は様々な不安(とくに放射線と風評)を抱かれるでしょう。当然です。不安を取り除くために、行政はもっと説明に務めるべきです。同時に、ただ「怖い」ではなく、我々も冷静かつ論理的に考え、できる限りの協力が必要です。
震災直後、「がんばろう東北」「がんばろう日本」というコピーが流れました。昨年の漢字は「絆」でした。今の状況は?
「がんばれ東北(でも自分たちは…)」になっていませんか?「絆」の糸は一方は被災地の方々に、残りの一方は自分につながっているのですよね?
できなことを無理にやる必要はありません。ですが「何ができるか」をもう一度考え直す時期にあると思えてなりません。
※ 「地域を二分」と書きましたが、実際は7:3〜9:1くらいで否定派が大勢です